★今週の大沢君★「残酷な神の裁定」
「あちきには、なにもありんせん」野風花魁は、医術で結ばれたおさきさんと、大沢君をうらやましく思い、客と花魁という古典的な関係をぜひ結びたい…と願いました。なぜなら、「おまえを身請けしたいというお話がある」と、店のおやじさんに言われたからです。。。
大沢君は、町で、「たつごろう親分」という火消しの頭領のようなおじちゃんに出会います。笑えるのが、「仏さんをふんずけて、千両箱抱えて逃げる医者は、腐るほど見た」というセリフ。すごい笑える。リアルすぎる。。。。
「火事があったら呼びに行く、逃げんなよ!」と大沢君に、医者の度胸と心意気を見せて見やがれ!と挑発します。大沢君、江戸っこ気質になってきたみたいで、「おうっ」って感じに、荒くれ男のように、挑発に乗りました。破れかぶれではなく、ほんとに、江戸っ子気質になってきた感じ。。。
野風さん、さっそく大沢君に、迫ることを決意。花魁としての意地をみせようと、文を書きました。「内密でご相談に乗ってほしいことがありんす」と、文にかき、大沢君を呼びました。
「一度だけでありんす、さきさま。お許しを」
風が強い日。「吹きやがるぜ。今夜は。。。」とおやぶんさん。
なんか、龍馬君が、うっしっし…と付いてきた。龍馬くんは、野風花魁のファン。振り向いてくれなくても、別に平気なので、喜びながら、一緒にやってきた。…そして、上機嫌で、お酌してもらっているうち、邪魔なので、薬をポトリと盛られて、眠りました。←爆笑。
「そこはおさむうござんしょう。どうぞ。この嘘つきと思われておりんすか。ここは、すべてを嘘で塗り固めた城でありんすゆえ、少しだけお聞かせくださいなんし。その(想っている)かたの名はなんと?あちきをそう呼んでおくんなんし。それなら不実にはなりんせん。」
すごいよね。愛している女の人の身代わりになぐさめてあげる…という、伝家の宝刀を抜きました。手練手管で、花魁業界のトップに立ってきた花魁人生のすべての集大成を出し尽くして、これでもか、これでもかっ!と大沢君に、迫り続けて、なんとか唇を奪い取った野風さん。勝負に賭ける花魁魂が、炸裂。
野風さんて、情念の女です。クールに見えるけど、ほんとは違う。見掛けは氷だけど、触れると熱くて、火傷します。ひとことで言うと、ドライアイスのような女の人です。
自分の不幸な身の上を覚悟し、一か八か、大沢君をおとしにかかりました。。。迫る野風さんに、大沢君は、婚約者のみきさんの姿を重ね、流されかかりますが、カンカンカン!と半鐘がなります。
「約束したんです」火事場に飛んでいくと。
「せんないことでありんすな。。。それが南方先生でありんすから」
野風さん、大沢君を解放してあげました。「せんないこと」っていう表現がいいですね。この前も、おさきさんが言っていた。しょうがないよね。。。あきらめのいい江戸の人。
災害現場で、赤、黄、緑、黒←死。…という色分けを指示する大沢君。これって、「救命病棟24時」で、江口さんが、よくやっていました。江口さんの得意分野です。今回、大沢君が、遭遇。
気道熱傷で、瀕死の火消し人。「火事場で死ぬのは、本望だ」という心意気。
大沢君は、怒り倒します。「助けられる命を助けられなければ、わたしは死んでも死にきれません。それが医者の心意気だ!」とおやぶんさんたちに、熱傷処置をさせてくれと、叫びます。
「せんきちは、俺の片腕だ。こいつが死んだら、あんたのその腕もらうぜ」と親分さん。
「死んでも、火をわたすなよ!」と、消火します。大沢君は、「気道、確保!」と、気管切開します。今回、怒鳴りまくり、熱くなりまくりの、ファイヤーな男、大沢君。なんか、救命救急の男っぽくなって、急に男らしくなりました。江口かと思いましたっっ。江口の亡霊が、大沢君に乗っかったのかも…と笑いましたっ。
メラメラ燃える中、治療を終えて、外に出ると、大沢君、あ然。。。。
「建物がない」
昔の消火方法って、延焼しないように、建物をどんどんぶち壊して、鎮火させる解体業者みたいな火消し法なので、すっきり、さっぱりしちゃったよね。。。。
「逃げ出さなかった医者の心意気っていうのは、てぇしたもんだな」と親分さん。なんか、寅さんを思い出した。。。「見上げたもんだよ、屋根屋のふんどし、てぇしたもんだよ、カエルの小便」だったっけ??
「信じることにしたんです。江戸の火消しの心意気を」と大沢君。
その頃、眠り薬をポトンされていた龍馬が起きてきました。
野風さんは、帰ってしまった大沢君のことを考えてました。
「火事に負けんした。あちきも、何か絆がほしかったんでありんすよ。あちきは、身請けされんす。…つらいものでありんすな。そでにされるのは。遊女の涙は嘘の華、色恋にまことの涙など、流しては花魁の涙は、すたりんす」
やはり、花魁としてのトップに立ち続けた野風さん。最後に、大沢君をひと落としして、花魁人生に、最後の花道をつけて、退職して、おじいさんに身請けされようとしていました。最後のプライドが、ポキリと折れて、ただの女になって、大泣きしてしまいました。。。
「泣きたいときは、泣け。顔がみえんじゃろう」と大沢君の代わりに、花魁をなぐさめてあげる龍馬くん。なかなか優しいです。そして、花魁の悲しい言葉を聞いてしまった。
「雪になれば、いつ何時でも先生の肩に落ちてゆけるでありんしょう。。。」
そして、野風さんは、胸にしこりを発見しました。乳がんぽいです。どうなんだろう。花魁の商売道具だから、身体にメスは入れたくないだろうから、死を覚悟するのかな?
おさきさんも、縁談がきて、悩みます。
頭痛におそわれる大沢君、そして海を見つめる龍馬。最終回近し…来週へつづく!
ひとことコーナー
「仁」もあと二回くらいで終わりです。先週、唐沢君とまちがえて、タイトルを書いてしまい、びっくり。。。唐沢君、大沢君、江口さん…みんなアラフォーなので、今までの連載のひとたちって、地味な感じで、まとめていました。来年の★今週の山下くん★は、若者?なので、絵文字で、すこし可愛くしてみようかな…と絵文字にチャレンジしているところ。。。
わたしは、渦巻きの台風みたいなのが、めっぽう気に入ってしまって、しばらく絵文字の練習用に、大沢君のまわりを、なにかクルクル回っているかもしれません。。。最終回にむけて、ちょっと可愛くなる大沢君の連載です。
今回の「仁」は、江戸が舞台で、ちょっと変わっていて、面白かったです。大沢くんの演技も、よかったし、最終回によっては、続編もあるかもだけど、いったん現代に帰ったら、またタイムスリップするのは、へんだし、今度は、室町時代とかに行っちゃうと、なおさら医療が無いので、どういう終わり方するか、楽しみにしています。では、また来週~!
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